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宇佐見太市先生との 25 年 | 関西大学

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宇佐見太市先生との 25 年

外国語学部教授

加 藤 雅 人

 宇佐見先生と親しくさせて頂いたのは、1994 年関西大学総合情報学部が開設され、執行部で 学生主任をご一緒した時からではないかと、記憶しています。先生は新学部設置の申請段階か ら中心的メンバーとして深く関わってこられ、最初の執行部で学生相談主事をなさっていまし た。「執行部とは?」や「新学部設置の経緯」などについて何でもよくご存じで、「関大カルチ ャー」について無知だった外様の自分にとっては、大変頼りがいのある兄貴分でいらっしゃい ました。

 「文理4 4総合」という新しいコンセプトのもと、文系から理系まで多種多様な専門領域と経歴の バックグラウンドを携えて集った教授陣は、まるで野武士集団のように自分たちの分け前(ス ペースと資金)を求めて分捕り合戦を展開し、さながら「分離4 4総合」学部の感がありました。

今から思えば心がざわつく日々でした。そんな中、英文学という高貴な学問を専門とされる宇 佐見先生の言動や立ち居振る舞いに文学部人間特有の優雅さを感じ、似たような環境で過ごし てきた自分に、ある種の安心と居場所を与えてくださいました。

 当時の学生主任の仕事としては、市バス問題、学園祭問題、食堂問題など、不便な郊外キャ ンパスならではの学生生活に直結する諸問題に対して、学生代表(裏で誰かが扇動?)とタフ な交渉を何度も行い、「学生主任」の名に相応しい責任を果たすうちに戦友のような連帯感が生 まれ、親密度が深まっていったように思います。そうした時間も束の間、学部の完成年度以後、

先生は任務を終えられて千里山の文学部に戻っていかれました。残された寂しさは何とも表現 できません。

 その後宇佐見先生は、2000 年に外国語教育研究機構、2002 年に外国語教育学研究科、2009 年に外国語学部の開設に尽力され、中心的な役割を果たされたことは皆さんよくご存じの通り です。私のような傍観者には計り知れないご苦労があったと推察します。そんな中、外国語学 部開設とともに招き入れていただいた私は、宇佐見学部長のもとで再び執行部をご一緒するこ とになりました。当然ながら、新設学部ゆえの諸問題が多々ありました。

 人事では、教員定員は 50 人と決まってはいましたが新増員ではなく学内調整が必要で、他学 部の人事枠は簡単には譲って貰えませんでした。カリキュラムについても、設置申請書にはざ っくりとした青写真しか書いていないので、講義、実習、演習、卒論、ゼミ運営の基本方針が なく一から構築していく必要がありました。留学(SA)についても、海外の協定校との細部の

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外国語学部紀要 第 22 号(2020 年 3 月)

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詰め、学長コーナーはじめ学内の関連部署との連携、学生の指導や保護者への対応、その他も ろもろの課題を、「SA支援室」もまだなく、教員が手探りで進めていく必要がありました。ほ とんど留学経験のないふつうの大学生を全員留学させることは、当時は(現在もそうですが)

想定を越えるチャレンジでした。また、全学の教養外国語の運営に加えて、入試や広報など日々 押し寄せる諸課題への対処は、簡単には言葉で表せない大変なものでした。それらすべての苦 労も、大学内や学部内の一致団結からくる温かい支援の雰囲気があれば、良い想い出として語 ることができますが、残念ながら必ずしもそうではありませんでした。しかし、そうした逆風 の一つ一つを、学部長として宇佐見先生は不屈の精神と粘り強さで跳ね返していかれました。

2019 年、教授としての最終年度に学部創設 10 周年を迎えられた宇佐見先生の胸中の感慨は如 何ばかりかと察し申し上げます。将来、外国語学部 50 周年には、学部創設の功労を記念して岩 崎記念館の正面に宇佐見先生の銅像が建つだろう(笑)と思います。

 宇佐見先生のご研究については、分野が異なるので語ることはできませんが、先生のお書き になる文章は非常に格調高く、さすが日本の英文学者の教養という印象を持っています。その お人柄についても、旧知の方々(とくに奥様)がよくご存じの通り、温厚で誠実で気さくでユ ーモアがあり親しみをもたれる方と感じております。外国語学部開設までの一連の過程で示さ れた行政手腕、英文学研究・英語教育についての長年のご経験、そして教室でのご熱心な学生 指導、それらすべてが根本的には先生のこうしたお人柄から湧出してくるものと存じます。

 先生、これまでのご親交ありがとうございました。そしてまた今度、Barbera(旧Volcano)

かどこかで一杯やりましょう!

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